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基本情報

 

1.面積 851.2万平方キロメートル(日本の22.5倍)
2.人口 約1億9,800万人(2011年、国連人口基金「世界人口白書2011」)
3.首都 ブラジリア
4.民族 欧州系(48%)、アフリカ系(8%)、東洋系(0.6%)混血(43%)、先住民(0.4%)(IBGE、2011年)
5.言語 ポルトガル語

6.宗教 カトリック約65%、プロテスタント約22%、無宗教8%(IBGE、2010年)

 

 

 

ファヴェーラ

 

ブラジルのほぼすべての大都市および中規模都市の郊外には、不法居住者の建てた小屋の並ぶファヴェーラや、既存の町がスラム化したファヴェーラが存在する。中でもリオデジャネイロ市のファヴェーラがもっとも有名で、カリオカ(リオデジャネイロっ子の愛称)の4人に1人はファヴェーラに住むとされる。ファヴェーラの多くは、公有地や所有権を巡って係争のある土地などを不法占拠する形で小屋や家屋が築かれたもので、一般的にブラジルの諸都市はファヴェーラの存在を法的実体として認知していない。衛生状態は悪く下水処理や病気に悩んでいる。都市周囲の山の斜面に建てられたファヴェーラも多く、大雨の後に地滑りが起こり大勢の犠牲者が出ることも相次いでいる。ファヴェーラの人々は、ファヴェーラの外の都心などで低賃金の仕事に就くことが多いが、失業やドラッグ、ギャング同士の抗争といった社会問題も深刻である。ファヴェーラの住民はかつては人種的不平等や人種差別による扱いを受けていたが、現在では経済的理由から差別されている。

 

 

 

治安

 

ブラジルでは人口の上位10%が国庫収入の50%を稼ぎ、人口の34%が貧困線以下で生活している。ファヴェーラは麻薬王に支配されるようになり、密売組織と警察の市街戦や、犯罪者同士の銃撃戦が起こっている場所もある。違法行為も横行し、リオデジャネイロ住民10万人に対する殺人率は40人を超えファヴェーラではこの数値は上昇する。住民は、日頃の行動に気をつけて密売組織との関係を維持することで安全が確かになると信じるに至っている。低学歴・未熟練の労働者に対する求人やブルーカラーの雇用数が減少していること、ブラジルでは教育に於いて公教育のレベルが低く貧困層が義務教育以上の高学歴を得にくいことが、ファヴェーラからの脱出を難しくしている。

 

 

 

貧困

 

ブラジルには世界最大といわれる貧富の格差が存在する。その極度に進んだ所得の寡占下で、じつに国民の60%もの人々が、その所得が国民平均所得の2分の1にも満たない貧困層に属しており、さらには、毎月最低賃金(70ドル程度)の半分以下の収入で生活している極度の貧困者数は、国民の32.1%に相当する5400万人にのぼる。この所得格差の原因の一つには、ブラジル国内の地域格差があげられる。南東部などの豊かな地域が先進国並に発展している一方、未開発の北部や中西部、しばしば干ばつに襲われる北東部などの生活水準は、それこそ最貧国並にとどまっている。 必要に足る衣食や教育機会が与えられない極度の貧困状態にある15歳以下の子供たちは2250万人にのぼる。こうした貧困状況が、ストリートチルドレンの増大や、犯罪被害者の人口比率44%のリオデジャネイロに代表されるような世界最悪の治安を作り出す主要な原因となっている。貧富の格差がそのまま教育の格差に結びついているがゆえに、機会の平等が存在し得ず、持って生まれた貧富の階級を超えることを非常に難しくさせている。

 

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