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1.面積 約38,394平方キロメートル(九州とほぼ同じ)
2.人口 約70.8万人(ブータン政府資料2011年)
3.首都 ティンプー(Thimphu)
4.民族 チベット系,東ブータン先住民,ネパール系等
5.言語 ゾンカ語(公用語)等
6.宗教 チベット系仏教,ヒンドゥー教等

ブータンの現状

ブータン

貧困問題

ブータンでは、ここ数年、貧富の差が解消されていない。

国民の4分の一は、なお1日70セント(約56円)以下で暮らしていると言う。月間では21ドル(1700円)、年間では255ドル(20440円)となる。

地方と都市の差が著しく、この1日70セントという貧困ラインを下回る層は、都市では2%まで下がってきたが、田舎ではなお30%に達すると言う。

政府のGNH委員会の目標は、貧困率を、現在の23%から15%に下げることである。

地方での道路や灌漑設備の建設が重要だが、なかなか進まないようだ。

一方で、役人の汚職は、増加傾向にあるという。

 

難民問題

ネパールの7カ所の難民キャンプで暮らしている約9万人の ブータン難民の多くは、すでに何年も前から、キャンプで生活しながら、母国へ帰ることを希望している。しかしその政治的な解決はまだ見つかっていない。多くの人々は、祖国ブータンでは、豊かな農民生活をしていた。キャンプにおいて、人口密度をはじめブータンではほとんど自給自足で汗を流したが、キャンプでは、働かずに食料品をもらっているという恥も耐えないとならない。3、4年前までは、衛生、医療などの問題が深刻だったが、現在は、教育、特に子供の学校教育が大きな問題だ。学校は、毎日2交代で、3万3千人の子供達を教育している。ほとんどの教室は、窓が全く無いか、あるいは殆ど無く、竹でできている暗いヒュッテだ。使用されているテキストのレベルは高い(NGOやCARITASの援助によるもの)が、それ以外の本、辞書、参考書、小説等はほどんどない。もちろん教師側も参考図書、辞書、辞典等をもっていない。

 教師側と生徒側、両方の不満が高まっています。国連(UNHCR)の教育方面の援助が足りないなかで、難民キャンプの教育が委託されているカリタス(Caritas)の寄付に大きく依存している状況だ。ブータン難民の問題は、世界でまだ十分に理解されていなので、寄付も少ない。さらに、キャンプの学校の悲惨な状況に失望して、キャンプ周辺の学校へ逃げ出す難民の教師が、特に2、3年前から急増している。難民として難民のためにキャンプで働くと、同じところで働くネパール人より給料が大分低いからだ。国連がその基準を決めている。そのため難民学校の教師不足も大きな問題になっている。そのうえ、難民キャンプ内の教育は、クラス10(日本の高校1年生)までしかなく、大学へ入るためには、キャンプ以外のネパールないしインドの高等学校に行かなければならない。しかも、キャンプ周辺のネパールの高等学校のレベルが大学へ入学できないほど低いため、奨学金の給付を待って、インドの高校へ行かざるをえない。

 その他に、1996年に入ってから、難民高等弁務官(UNHCR)側が全体予算を10%ほど減らし、また世界中で活躍している国際ボランテイア組織のOXFAMなどがキャンプ内の事業(編物などによる収入プロジェクト、成人教育援助など)を廃止または減らす傾向であるために、難民は将来に対し不安を抱きはじめている。

基本情報

参照

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貧困問題
難民問題
外部リンク
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