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基本情報

 

1.面積 64万平方キロメートル(日本の約1.7倍)
2.人口 1,031万人(2011年)
3.首都 ジュバ
4.人種・民族 ィンカ族,シルク族,ヌエル族を筆頭に数十の部族がいるとされる。

5.言語 英語(公用語),その他部族語多数

6.宗教 キリスト教,伝統宗教

7.識字率 27%

 

 

 

女性の人権

 

南スーダン政府は、児童婚から少女を保護する取組みを強化すべきである、とヒューマン・ライツ・ウォッチは国際女性デーの前日である本日に公表した報告書で述べた。同国でまん延する児童婚は、学校在籍児童間に見られるジェンダー格差を顕著化し、妊産婦死亡率を増加させ、少女の暴力を受けない権利を侵害し、かつ、婚姻は自由意志による権利も侵害している。
南スーダン政府統計によれば、15歳から19歳までの少女の半数近く(48%)が婚姻しており、中には12歳くらいで結婚した少女たちもいる。

 

 

 

内戦

 

1983年には第二次内戦が発生。20年近く続いた第二次内戦の果てに、2005年1月には南北間で即時停戦、南部に暫定自治政府を設置すること、さらに将来的に独立に関する住民投票を南部で実施することなどに合意。6年近くの暫定自治を経て、2011年1月に実施された住民投票の結果、南スーダンは独立を達成した。ところが、南スーダンでは独立から間もなく、内部分裂が深刻になった。キーパーソンになったのは、キール大統領とマシャール前副大統領の二人だ。

 もともと、この二人が所属し、南スーダン政府を握るスーダン人民解放運動(SPLM)は、スーダンからの独立を目指して戦ったゲリラ組織である。しかし、SPLMはアフリカ系キリスト教徒がほとんどという点で共通しながらも、内部は必ずしも一枚岩ではなかった。

 キール大統領は南スーダン最大の民族ディンカの出身で、これに対してマシャール前副大統領は人口で二番目に大きい民族ヌエルの出身だ。スーダンからの独立闘争の最中には、マシャール率いるヌエルのグループが、キール率いるディンカの主流派と対立し、一時SPLMを離れた経緯がある。

 独立後、マシャール氏が副大統領に就任したことで、この派閥争いは沈静化したかにみえた。しかし、SPLM内部での対立は続き、最終的に2013年7月にキール大統領がマシャール副大統領を罷免。これに対して、マシャール氏は「キールが独裁化した」と非難。マシャール派の兵士が蜂起して政府軍と衝突すると、キール大統領は「マシャールがクーデタを起こした」と非難。民族間の戦闘が一気に拡大した。南スーダンはアフリカでも指折りの産油国で、国家収入の98パーセントが石油収入といわれている。南スーダンには特に米国と中国の石油企業が急速に進出していまるが、今回の戦闘で北部の油田地帯が反乱軍に制圧され、これらの外国人も退避を余儀なくされている。さらに、この混乱を放置すれば、周辺の国にも飛び火しかねない。

 そのため、12月24日には国連安保理が、平和維持部隊を6000名近く増派することを決議。これと並行して、米国や中国、さらにスーダンもキール派とマシャール派に停戦を呼びかけ、1月には隣国エチオピア政府の仲介で和平交渉が始まった。

 しかし、和平交渉がスタートしてからも戦闘は続いており、その行く末は未知数だ。また、ディンカ兵士によるヌエルの虐殺も報告されており、今回の戦闘で民族間の相互不信が噴出したとみられている。これを考えると、今回の衝突に関する停戦合意が成立したとしても、南スーダンでは今後とも同様の危機が発生することが懸念される。

 

 

 

政治

 

11年に独立を果たした世界で最も若い国、南スーダン。世界最貧国の1つでもあり、石油の領有権をめぐってスーダンと敵対するこの国が成功する見込みは最初から薄かった。国家崩壊の兆候をみるチェックリストがあれば、すべてに印が付くような状況だ。

 昨年末には政府軍と反乱軍の戦闘が勃発した。政治問題と部族問題をはらんだこの衝突で、これまでに少なくとも1000人以上が死亡し、20万人近くが避難民となっている。

 南スーダンには数え切れないほどの教育や職業訓練、改革の場があり、国の諸機関には多くの外国人アドバイザーがいるにもかかわらず、真の変革が生まれていない。「国家のような体はしている」ものの、国家の働きをまったくしていない。

 自己統治の歴史も公共機関もなく、基本的にゼロから始めるしかないなかで南スーダンの援助計画は実施されてきた。ラーソンらによれば、南スーダン人には国や制度が自分たちのものだという当事者意識が足りず、援助の効果を出すことだけに終始していた。

 いわゆる援助は単純な技術的問題や物流問題(道路の舗装、学校の建設、子供たちへの予防接種など)を解決することは得意だと、ラーソンらは指摘する。これは国際的な支援組織が認識するとおりだ。しかし複雑で柔軟な対応を要する難問(腐敗との戦い、法の遵守、民主機関の設立など)に直面すると、しばしば苦戦し失敗する。

 南スーダンで現在起きている戦闘は、キール大統領と昨年7月に解任されたマシャール前副大統領の政治的確執が発端だった。さらにキールはディンカ人、マシャールはヌエル人であることから、2大部族の間の亀裂も顕在化した。

 事態打開に向けて周辺国が仲介に乗り出し、先週には隣国エチオピアで政府側と反乱軍側の代表者による和平交渉が始まった。ただしそれも難航が予想されている。

 

南スーダン共和国の現状

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